戸次祥子 

分室

2020年7月16日-7月31日

会期延長 8月8日まで

 

作品紹介 

 

新作「分室」シリーズを掲載しております

「ムーブメント」シリーズも順次掲載してまいります

(画像はクリックで拡大)

 

 

ご紹介の版画作品はお求めいただけます。

「分室」シリーズは、同じひとつの版木を彫り進め、3つの絵柄を刷りました。

 

カメリア空間の天井のアールの躯体をイメージした作家特製のフォリオには石のエンボス(刻印)も入っています。

作家コメントもぜひご一読ください。

 

 

こちら5種類はすべて3枚1組で特製フォリオ付き、限定5部です。

ご購入希望の方は info@gallerycamellia.jp へご連絡ください。

 

 

①「分室」シリーズ より

  “Compass” 

 

いま、何処にいて何処に向かうのか

情報の嵐の中を手探りで歩き続けるコロナ禍において、よりリアルに響きます

気丈に道を切り拓いてきた祖母の方位磁石がモデルです 

 

 

2020年制作

木口木版(ツゲ・プレス機)

3枚1組 作家特製フォリオ付

 

26,400円

 

 

 

 

  

  

②「分室」シリーズ より

  “Filament”

 

ヘッドライトは登山では必携

エジソン発明によるフィラメントには竹が使われたとか

こちらに描かれているのは竹の花

登山をした際、何十年に1度しか咲かないといわれる竹の花を見ました

竹の花が咲くと、竹林は一斉に枯れてまたゼロからとなります 

 

2020年制作

木口木版(椿・プレス機)

3枚1組 作家特製フォリオ付

 

26,400円

 

 

 

  

  

③「分室」シリーズ より

  “Planisphere” 

 

古物屋で見つけた金物の楕円形小皿

くぼみをみつめていたら月が出て満ちてきて、おぼろげに星も見える

反対側の出っ張りを眺めていたら、虫が来てとまった

 

 

2020年制作

木口木版(椿・プレス機)

3枚1組 作家特製フォリオ付

 

26,400円

 

 

  

  

  

④「分室」シリーズ より

 “Quartz” 

 

時を刻む、あるいは堆積のイメージ

木口木版で彫る石のモチーフは何時間彫っても大きな変化がなかなか見えません

神経を使いながら、それでも一歩一歩ゆけば新しい景色に出会えます

登山そのもののようです

 

彫っては刷ってみてを繰り返し 少しずつ石のキラキラした感じが出てくるのが楽しいです

 

不思議ですが彫りすぎるとそのキラキラが消えることがありビュランの置きどころも大事です

 

 

2020年制作

木口木版(ツゲ・プレス機)

3枚1組 作家特製フォリオ付

 

26,400円

 

 

  

   

  

⑤「分室」シリーズ より

 “Rain gauge”

 

 

サン=テグジュペリの自伝的エッセイ「人間の土地」のなかに、前人未到の砂漠地帯で涙型の黒い隕石を拾う話があります

その石がボツボツと落ちている以外なんにもないその砂漠を、著者は、星の"雨量計"と表現し、”千万年を一瞬に圧縮して”雨を眺める そして、そこに人間の意識が介在した奇跡に驚嘆します

心にも夢にも形はないけれど、石にうつすことはできるかもしれない  

そう思った一節でもあり、硬い鉱物の累積をひとつ、コップで受けてみました

 

  

2020年制作

木口木版(椿・プレス機)

3枚1組 作家特製フォリオ付

 

26,400円

 

 

 

 

戸次祥子 「分室」

展覧会の様子(クリックで拡大)